職場体験とは何か

文部科学省の考えとして

職場体験を通して学んでもらいたいこと、親としてはこれから先に待ちかまえている社会に対して耐性を持って欲しいと考えている人もいるはずだ。社会に出れば待ち構えているのは正義だけでなく、時に理不尽な目に遭遇することだってある。そうした場面からどのように立ち回れるかが社会人には求められるが、最初の内は中々そううまくはいかないものだ。社会人になってからでなくても、アルバイトとして社会という世界がどのような構図になっているのかは見えてきます。責任ある立場からは遠いと思われがちだが、個人的には今ではアルバイトでも社員並みの働きをする人はいるので責任から遠いわけではない。

けれど学生時代はアルバイトではなく学業に本分を置くべきだ、そう思っている親御さんもいるはずだ。そのため一律でアルバイトをするのを禁止されている人もいるのではないでしょうか。そういう意味では職場体験を貴重な経験をする場と考えている人も多い。

また職場体験を勢力的に推し進めている文部科学省も重要視するようになっている。では文部省が推奨するようになった背景には何があるのでしょうか。ただ家庭が抱く職場体験の理想的な姿が元になって、と見たほうがいいかもしれません。

職場体験が求められるようになったのは

職場体験が本格的に始まったのは平成16年、今から12年前の2004年からだ。それまで職場体験は大学生3年生という就職活動が差し迫っている人たちが行うもの、というのが一般的な定義でした。しかし怒涛の社会情勢を鑑みて、早期から学業から逸脱した後の社会進出に伴う労働に対する考え方を養うため、主に中学生を対象として開催されるようになる。2004年以前に中等教育を修了した人たちには馴染みがない制度となりますが、学習の一環として行われている。

実は開始当初から教育現場としては、上からの指示ということもあるのだろうが積極的に受け入れている学校が多かった。全国的に見ても、全公立中学校の中からおよそ9割近い学校が開始当年から職場体験の導入を決断したのです。平均して数日間の職場体験だが、大体どの程度の日数で行うのが普通なのでしょう。学生が職場に出て体験する日取りも学校ごとの配慮に任されていますが、調査で見るとこのようになっている。

1日 2日 3日 4日 5日 6日以上
1年 59.3% 21.1% 17.4% 0.6% 0.5% 1%
2年 37.4% 30.5% 20.7% 2% 8.7% 0.6%
3年 49% 29% 19.2% 1.9% 6.1% 0.7%

表をみてもらうと学年ごとに多少の差はあるものの、おおよそ平均しても『1~3日』が基本といえる。中には6日以上、それこそ1週間以上も職場体験を実施しているところもあるようだが、それはそれで気になるところだ。どんな職場でどのような仕事内容をしているのか、単純に興味が湧いてくる。

理由を紐解く

文部科学省が熱心とも言えるくらいに推し進める職場体験の背景には、近年の社会情勢による変化が関係している。不安定な雇用の中でも懸命に働こうとする人がいたとしても採用されない、なんて話が普通にある時代だ。また雇用システムの変質に加えて求人募集の内容や状況も恐ろしく変動し続けている。そうした中で何とか将来を通して職に困ることのない人を作り出そうというところに目的があるようだ。

ただその裏には現代の学生たちに見られる社会性の不足や規範意識の低下、人間関係や連帯感の不足といった、先に話した教育現場に起こっている問題がダイレクトに影響を及ぼしているのが見て取れるはずです。また仕事をしたくないとニートになってしまい、社会から自発的に遠ざかろうとする人が増えるという社会問題も1つの要因に挙げられている。

少しでもそういった人たちを生み出さない、将来を通して生きやすい社会にするためにも後進には前もって社会に出ることの意味を教えるため、後々親の手から離れて一人で生きていく術を身につけて欲しい、といったところから来ているようだ。

段取りとして

職場体験は中学からではなく、小学校から導入しているところもある。今では小学校から中学校、そして高等学校に大学と、順番に4つの教育機関で職場体験をするのが当たり前になっている。職場体験を通して勤労観や職業観、その先に見る将来への夢と希望を抱こうということこそ職場体験の必要性を訴える背景になっている。

子供を取り巻く職場体験について考える