意義を考える

職場体験の意図から見えてくるもの

職場体験を通じることで勤労観・職業観を育成することが出来ると言われている。自分で考えて学び、働くというのはどういうことかを理解した上で働く意味も同時に見出していきます。学生の頃は先生が提示したこと、友人たちが発言した通りのことを模倣していればある程度生活は出来る。むしろ自主的な活動が毛嫌いされるような特殊な環境だ。社会の縮図と度々言われますが、非常に矮小な世界だなぁといつも思っていたものです。労働社会に出れば時に賛同を、時に反対を、時に主体的な行動が求められる。ただ言われただけの行動をしていれば良いと思うなと、誰もが最初に働き始めた際に言われることではないでしょうか。それが出来ない学生が多いからこそ、職場体験を通じて自分のことは自分で決められるような人間性の活性化があるだろう。

これら新たな学習要項を導入するにあたっては学生だけでなく、学校や教員、果ては保護者や地域などにも良い影響をもたらすと言われています。あまりパッと思いつきませんが、具体的にどのような影響があると言われているのでしょう。その辺りのことを少し紐解いてみる。

職場体験による影響

学校の場合

職場体験の実施を要請する文部科学省の指導を参考に、学校側は職場体験をどのようにするか検討します。体験させてもらえる企業については生徒の希望を参考にしながら、どういう場が一番適切かを決めていきます。中には体験学習ができる場の用意こそ学校はするものの、後の手続きなどは生徒が自分自身で決められた日取りまでに手続きをする、といった方針を貫く学校もあるようだ。日時の確認と提出書類の期日までに提出する、学生だからといえど一秒たりとも遅れては行けないことだ。

そうした取り決めを学校側が行うことにより、

などが期待されているという。

こうした職場体験を通じることで教員が自身の仕事以外の職場にも通じる事が出来るといった、そうしたメリットがあるとも言われている。ただそれを言うなら教師という仕事をモデルに、仕事をするというのがどういったものなのかを訴えればまた違ってくるのではとも感じる。先生という仕事の大変さは最早周知の事実となっているので、これほどわかりやすい現代の労働環境をモチーフにした参考すべきものもないだろう。

家庭における影響

子供を職場体験させることで得られる家庭からの影響としては、やはり経験した後の子供に対する教育方針への役割を改めて考えるという点でしょう。職業体験を通じて、今まで話してこなかった社会に対して親から子供へと話をしていくことで考え方も変わってくると期待している。

ただそれも世帯ごとに差が出てしまい、何もかも学校や担任任せにしている人もいることを思うと中々思い通りに影響は及ぼしていないといえるかもしれません。

地域や企業にとって

将来の労働を担う学生たちを学ぶ場として職場体験させることで、地域や企業にとっても有益と言われている。一番の理由としては、積極的に取り組むことで地域と企業が今時の中学生がどのような考えを持って生きているのかを知る、という点が挙げられる。何も知らない、今だけを生きていれば良いと短絡的に考えているわけではない、子供は子供なりに複雑な視点で子供ながらに観察しているものだ。子供だからと無碍に、何も知らない世間知らずといった偏見を持つことを改められるという点が挙げられる。

またいつか機会があれば企業に就職、あるいは地域のために何かしらの活動をする担い手を確保できるかもしれない、といった将来を見越しての部分もあるはず。また学生たちを入れることで、社員教育に対しての見方も変革させていく点も含まれています。

貴重な経験になるのは間違いない

職場体験をすれば貴重な経験になる、その点については間違いないでしょう。いつかは働くことになるとしたら、やっておきたいことはやっておくべきだ。また学校とは違った大人社会において、挨拶や人間関係などの細かくてやらないといった基本的なコミュニケーション能力の養成についても底上げは期待できるでしょう。

きっかけとしては十分ですが、こうした職場体験を通じての意味を本当に理解できるかといえば中々そうもいかない。生徒も然り、ひいては生徒たちの親がどう受け止めるかでまた変わってきそうだ。それこそ職場体験を通じて社会とはどういうものか、それに対する疑問や今後どうしていきたいのか、そうした点を親がどのように子供と一緒になって考えていくかが課題となる。けれどそうした重要な決断が迫られる問題から目をそらして学校が決めるべきだと、本来あるべき役割を転嫁する親御さんもいるくらいだ。

色々な人達がいるとはいえ、自分たちの子供のことを自分たちで考えて決めることすらしなくなっては教育も形骸化してしまう。そうなると職場体験などを体験した時間や考えたこと、そういったものが全て無駄になってしまうだけだ。

子供を取り巻く職場体験について考える